眉毛の上の突出を改善し、女性らしい優しげな表情に改善するのが、2005年日本美容外科学会総会で発表した前頭洞骨切り術です。後頭部の頭髪内を切開し、骨膜下を剥離し前頭洞の骨の厚みを減らした後に、ワイヤーで固定します。その結果、横顔は滑らかな曲線を描き険しい表情が緩和されます。この方法は異物を使用することなく医師が直接目で見ながら厚みを減量し、自然な輪郭を形成します。傷は頭髪内ですからほとんど分かりません。
・険しい顔だちを女性らしくしたい方
・眉毛の上を引っ込めたい方
・額を引っ込めたい方
前頭骨は額の骨のことです。
前頭骨を削る際には、眉毛の周囲から中央部まで広範囲に削る場合と、眉毛上隆起だけを削る場合があります。それぞれの方法で、アプローチが異なります。
私たち東洋人には比較的稀ですが、眉毛上部が突出しているために表情が険しく見える方がいらっしゃいます。 顔の骨の中で鼻を取り囲むように幾つかの空洞がありますが、その内の眉間ないし眉弓(びきゅう)の内部にある空洞は、前頭洞という副鼻腔です。眉毛上部の突出は、この前頭洞の過剰発育が起因しています。このような場合には、前額部の骨切りを行い、女性らしい優しげな表情に改善することができます。
手術は全身麻酔で行われます。通常2時間程度の手術です。
アプローチとして、後頭隆起(頭の凸の部分)上方を通過する冠状切開を行います。帽状腱膜下、骨膜下を剥離して眼窩上縁に至ります。
前頭洞の大きさはレントゲンを計測して、突出部位をマーキングしておきます。はじめに中央部ではなく、眉毛上隆起を左右の前頭突起間で、マーキング周囲をラウンドバーを使用して削ります。次にカッティングバーで前頭洞部位を開窓し、骨片を摘出します。電動のバーを用いて骨片の裏側の前頭洞中隔部を削って骨の厚みを減量した後(セットバック)、元に戻しワイヤー(チタンプレート)で固定します。
切開創はステイプラーという医療用ホッチキスで閉創します。糸で縫合するより傷周囲の脱毛が少なくて済みます。
この方法では、異物などもを使用することなく、過剰な部分のみを直接見ながら減量でき、自然な輪郭を形成することができます。冠状切開の瘢痕も、切開部は後頭隆起上方を通過しますので、頭髪に直交(頭髪は下に向かって生えているため)し、ほとんど目立ちません。
眉弓の下にある眼窩上縁(がんかじょうえん)の突出は男性的象徴であるだけに、本来女性の悩みであったのですが、近年のFeminization(フェミニゼーション 女性化)の影響で、男性の悩みとしても増えています。
GIDの患者様も数多くこの手術を受けられています。
前頭部の広い範囲ではなく、眉毛の外側の部位のみ突出して、上まぶたが腫れぼったく見えることがあります。この場合には、眼窩上縁の骨を削ることになりますが、これだけのために上記後頭部冠状切開はさすがに大袈裟です。
通常は静脈麻酔下で行います。手術時間は1時間程度です。
切開は眉毛の下のライン、眉毛の全長の半分くらい、すなわち約2cmほどの長さで切開します。
眼窩上神経だけを注意して、いわゆる“眉骨”(眉毛上隆起)をラウンドバーを用いて削ります。
術後の腫れは1週間程度で、傷跡は初期から眉墨で隠すことが出来、一般的に3~6ヶ月でほとんど目立たなくなります。
険しい表情に見える眉毛上の隆起は、骨格自体を引っ込める前頭洞骨切り術で、女性らしい優しい印象になります。
過剰に発達した部分のみを医師が直接目で見ながら減量し、なめらかな輪郭を形成する施術です。
頭髪内からアプローチするため、傷が目立ちません。
前頭洞の突出は、女性のみではなく男性の悩みとして、近年非常に増えている施術です。
第28回日本美容外科学会総会で発表した施術です。
施術時間
約150分
麻酔
全身麻酔
腫れ具合
★★★☆☆
ダウンタイム
約1週間
抜鉤 14日目
パーマ・ヘアカラー等は術後1ヶ月後から。
前頭洞骨切り術+眉毛挙上術
(同時に鼻シリコンインプラント+鼻中隔延長術を行っています)
術前は眉骨が過剰に発達しており、目もとの険しさが強調されていました。
前頭洞骨切り+眉毛上隆起削りで眉骨は劇的に後退しました。
さらに同時に眉毛挙上を併用したことにより二重が広がり上まぶたの厚ぼったさも改善され、明るい表情となりました。
額 後退(前頭洞骨切り)
1,500,000円
※料金は税抜となっております。