症例写真レポート
マストペクシー 乳房つり上げ術
[ 院長古屋のワンポイントアドバイス ]
授乳後下垂した乳房をつり上げる方法がマストペクシーです。
皮膚に残る傷跡から手術方法を当院では3つに分類しています。
(1)乳輪周囲の傷(ラウンドブロック法)
(2)乳輪周囲およびその下方に続く逆T字型の傷(マッキソック法)
(3)乳輪周囲およびその下方に続く縦の傷(バーティカル法)
(1)のラウンドブロック法は、傷は乳輪の周りだけで済みますが、手術後の乳房の形態は、(2)や(3)の手術の結果にはとても及びません。
つり上げる距離が3cm未満の軽度の下垂に限り(1)のラウンドブロック法で手術を行うことが可能です。それ以外の症例では、切開線が乳輪の下方に続く(2)や(3)の手術方法をお勧めしています。
どのような手術方法を選択するかは、傷の長さや下垂の程度だけではなく、手術後の仕上がり具合も考慮したうえで総合的に判断して決定します。
この症例では、下垂の程度が強いこと、傷をできるだけ目立ちにくくすることを考慮してバーティカル法で手術を行いました。また授乳後にバストのボリュームが不足していたので、プロジェクション(乳房の前方への張り出し)を出す手技を手術に加えました。
傷には個人差がありますが比較的目立たず、手術によってきれいな乳房になっているのがわかると思います。